現代生活に溶け込む南部鉄瓶
八千草

現代の台所にも自然と溶け込むのに、どこかノスタルジックな南部鉄瓶、八千草。大きすぎず小さすぎず、男女問わず注ぎやすい大きさです。底面が通常よりも厚くなっており、IHでも使用可能です。南部鉄瓶特有のまろやかな白湯がわきあがります。
「裸の仕上げ」 ネイキッドフィニッシュ

生まれたままの裸の仕上げで作られた「鋳肌」。鉄と砂だけでつくる、サステナブルな技法です。本来、砂から取り出した鉄器は「ねずみ色」で、錆びやすいデリケートなもの。それに塗装を施すことで錆びにくい鉄器に仕上げるのが一般的な製法でした。及源では、鉄器を900度という高温で焼くことで、鉄自体の組成を変化させ錆びにくくする製法を開発しました。
鉄瓶のお手入れ方法
鉄瓶はお湯を沸かすための道具です。湯沸かし以外での使用はお控えください。長く使うために、湯や水の入れっぱなしをせず、濡れたまま放置しないようにしましょう。いいかげんな私も、なるべく水気を拭き取ることだけ気をつけています。
1.蓋を外し、鉄瓶の内部を水で軽くすすぎます。(スポンジやたわしでこすらないでください。)
2.鉄瓶の8分目ほど水を入れ、沸騰させます。
3.沸騰したお湯を捨てます。
4.湯を沸かして捨てるを2~3回繰り返した後ご使用いただけます。
○使い終わった後(お手入れ)
鉄瓶でお湯を沸かした後は、残っているお湯をすべてあけ、蓋を外し余熱で鉄瓶内部を乾かします。【推奨】その後、蓋を外し30秒加熱します。鉄瓶内部の水分が蒸発したらすぐに加熱をやめます。
※私は、いいかげんなので余熱のみで済ましてリネンで拭いて終わり!ということが多いですが、サビはそれほど気になっていません。丁寧にお手入れできる方は、ぜひ加熱までやりましょう。僕は忘れます。
○内部のサビが気になるとき。
1.鉄瓶に、水を8分目まで入れます。
2.煎茶の茶がらをだし取り用のパックに詰めたものをいれ、沸騰させ、沸騰後20分程煮出します。湯の色は黒くなります。
3.茶ガラは取りださず、水を注ぎ足し、溢れない程度に満たします。
4.鉄瓶に水を入れてまま半日程放置して、湯を捨てます。
※まだ、サビの色が気になる場合、この工程を2~3度繰り返します。
鉄と砂、代々培われた職人技
及源鋳造(OIGEN)
岩手県水沢。古くから鋳物業が脈々と続く地で、自分たちの使う道具を作ってきました。素朴ながら丈夫でたくましい道具たち。「鋳肌の美しさ」を代名詞に、160年にわたり「鉄と砂」に向き合い、使い手と一緒に時を重ねることができる製品を生み出しています。